大徳寺に行くなら大仙院の庭園と花鳥図は必見!

今回は、大徳寺の数ある塔頭寺院(たっちゅうじいん)の中でも、庭と花鳥図で有名な「大仙院(だいせんいん)」をご紹介していきたいと思います。禅寺では当然のようにある「枯山水式」の庭ですが、ここ大仙院の庭は特に必見です!

大仙院ってどんなお寺?

By: tndhk


臨済宗大徳寺派の大本山の大徳寺。その中心を担うのは、当然ながら大徳寺の本坊ですが、その周囲には大徳寺の僧侶たちが隠居した後の住まいとして創建した数多くの塔頭寺院が建ち並んでいます。

永正6年(1509年)に開かれた大仙院は、24ヶ寺ある大徳寺の塔頭寺院の中でも最も古いものの一つであり、文亀2年(1502年)に創建された龍源院(りょうげんいん)と共に、北派の大仙院、南派の龍源院として二大法系を築き、大徳寺を隆盛に導きました。

本堂(方丈)は大仙院の開創をした古岳宗亘(こがくそうこう)が自分の隠居所として建立したもので、日本の方丈建築としては東福寺にある龍吟庵方丈(りゅうぎんあんほうじょう)に次いで古い建築物です。

現代の日本建築では当たり前のようにある「床の間」が現れるのもこの時代で、大仙院の床の間は日本最古とされ、「玄関」も日本最古の玄関として国宝に指定されています。日本建築の原型のあるお寺なのですね。

大仙院の庭はそんなにすごいの?


大仙院の庭は、開創古岳禅師の手による作庭です。古岳和尚は、作庭の技術も高いお和尚さんだったらしく、作庭当時から名園としての名が高かったお庭ということです。

庭園は本堂の四方に展開しております。まず玄関から入り右側にある本堂の東側に歩みを進めると、渡り廊下の手前に見事な大石で組まれた堂々たる巨大な石群が現われます。

この石群は、中国の架空の山「蓬莱山(ほうらいさん)」を表し、石組の前には石橋が架けられ、その石の合間に白砂が谷間の波打つ水の流れをリアルに表し、また周囲にはツバキやゴヨウマツが植えられ深山幽谷(しんざんゆうこく)の風景を表現しています。

次に渡り廊下を過ぎると、力強い山間の水が穏やかな川の流れとなって、次の渡り廊下を隔てた大河へ、さらに大海に流れ込む様子が象徴的に表現されています。

南側にまで行くと、今までとは違う広大な白砂敷に二つの盛砂と、後は一本の沙羅双樹(さらそうじゅ)のみで、この極度に簡単な構成が無限の大海を表し、そこしれぬ静寂をかもしだしています。

狩野派の原点「四季花鳥の図」

大仙院には、庭と同じくらい必見のものがあります。それは、日本画で有名な「狩野派」を確立させた狩野元信(かのうもとのぶ)の「四季花鳥図(しきかちょうず)」、その弟の狩野之信(かのうゆきのぶ)の「四季耕作図(しきこうさくず)」など全て重要文化財に指定された貴重な襖絵(ふすまえ)です。

四季花鳥図のほうは、墨で描かれた絵の一部に鮮やかな色で花や鳥が描かれ、華麗そのものの美を備えていて、狩野派の原点を見ることができます。弟の之信が描いた四季耕作の図は水墨のみで、おおらかな風景は見るものをのどかな雰囲気にさせる名画です。

大仙院のほかの見どころ

大仙院は茶の湯とのかかわりが深いお寺でもあります。かの有名な千利休(せんのりきゅう)も大仙院をしばしば訪れ、利休が初めて用いた茶庭の「つくばい」も、大仙院の北庭の石組より思いついたそうです。

豊臣秀吉も千利休とともに大仙院を訪れお茶を楽しんだといいます。その時に、秀吉は何か花を生けるようにと利休に命じました。利休は、水を庭の石の上に流し、石上に花を生けました。

それを見て秀吉は、その常識をくつがえした利休の行為を大変ほめたといいます。
その、茶室も現在も国宝に指定されて大仙院に残されています。

ちょっと、残念・・・

今回、取材のために訪れた大仙院なのですが残念なことがいくつかありました。このお寺の庭は名庭で有名なので、多くの観光客が庭を撮りたがります。仏像などは撮影不可というのはありますが、ここは通常一般公開されているお寺なのに庭園も含めお寺の中全てが撮影不可能なのです。

以前は撮影可能だったこともあり庭園は撮影可能と思われている方も多く、トラブルが多いのかもしれません。だからか、「ガイド」と称してお寺の方が常に見張っていて、見学者は常に監視されているような息苦しさがあります。監視カメラもかなりの数でした。

筆者は国宝の茶室を見ていたときに急に襖(ふすま)を閉められました。「見ている途中ですよ!」と問いただすと「絵ハガキもありますので」とのこと。

本堂の花鳥図はというと花鳥図を何人かで見ていたら、お寺の方が来て「ここはお寺ですからお参りが大事です。ここに、お賽銭入れもあります。強制ではないですが・・」と、その後、よく見ようと体をかたむけるだけで、後ろにひっぱられたりしている方もいて結局、みんな本堂からは追いたてられるように出され、閉め出されてしまいました。

大仙院はグッズ販売コーナーを大きく設け、庭の絵ハガキや写真集も販売しているわけで、庭園の保護というよりもグッズの売上減少を恐れて撮影禁止にしているみたいです。

実際、今は閑栖(かんせい・隠居した僧侶)された名物和尚「尾関宗園」自らが売店に座り、声高に、ご自身の著書をはじめ直筆の言葉(一筆1000円~1500円)やお寺のグッズの販売に力を入れておられました。

それにしても、拝観料まで取る以上はもう少し見せていただくべきだと思います。国宝をはじめとする文化財はお寺だけのものではなく人類すべてのもののはずですから。

最後に

色々、残念な点も書きましたが、この大仙院の庭で「枯山水」の様式が確立され、花鳥図も狩野派が確立されたのは間違いのない事実で、それらの作品はすばらしいもので一度は見ていただき、日本の原点にふれていただきたいと思います。それでは。

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